みなさまこんにちはDiGです。
みなさまストックフォト・ストックイラスト頑張っていますか?
「頑張っているけど儲からない」「もっと稼ぎたい」という方も正直多いのではないでしょうか?
なにせ単価が安いですからね。。
今回はそんな方にぜひおすすめしたい超高単価素材である「動画素材」の始め方について解説してみたいと思います。
動画素材で高需要の素材を作れれば、おそらく数万から十万単位でストック収入が変わってくると思います。
今回個人的な備忘録も兼ねてまとめてみたいと思います。
▼目次
動画素材を始めるメリットとデメリット
動画素材には、写真やイラストなどの静止画素材と比べて、以下のようなメリットがあります。
▼動画素材のメリット
- 高単価
- まだ競合が少ない
- 今後さらに需要が見込める
- 審査は緩め?
まずメリットとして挙げられるのが、静止画素材よりも圧倒的に高単価であるということです。
サイトによりばらつきはありますが、1点売れて1万円(!)という静止画素材では考えられないような売上になることもあります。
また、制作難易度が静止画より上がるため、(静止画素材よりは)競合がまだ少なめな印象です。
高需要の動画を作ることができれば、かなりの売上をあげられる可能性があります。
また、これから本格的な5G時代を迎えるにあたり、一般的なWEBサイトなどで動画を採用しやすい環境になっていくことが予想されます。
そのため、動画素材の需要は今後さらに上がっていくことが予想されます。
あとこれは私の肌感ですが、静止画素材よりも審査が緩めかなという印象があります。
動画素材はストックサイト側の素材数がまだ不足しているため、もっと素材数を拡充したいという思惑があると思われます。
そのため審査基準が低めに設定されているのかもしれません。
逆に動画素材には、以下のようなデメリットもあります。
▼動画素材のデメリット
- 販売機会が静止画素材より少ない
- 制作の手間がかかる
- 制作環境の準備が必要
現状では動画素材が必要となる環境がまだ少ないため、写真やイラストなどの静止画素材と比べて、販売機会は少ないです。
今後5G時代に向けて、この需要が高まっていくことが期待されます。
また、アニメーションの制作には専用のソフトが必要となります。
撮影した映像の場合も編集作業などが必要となるため、写真やイラストなどの静止画素材よりも一点の作品にかかる手間が増える印象です。
現状ここが一番のネックかなと思います。私DiGもアニメーション作成を始めようとずっと思ってはいたのですが、中々重い腰が上がりませんでした。
また、アニメーション作成や動画編集は、PCにかかる負荷が大きいため、低スペックのPCではスムーズな制作が難しいです。
そのため、ある程度高スペックのPCを入手する必要があります。
動画ファイルはサイズが大きいため、ネット環境が悪いとアップロードに膨大な時間がかかってしまいます。
ですので、人によってはネット回線を見直す必要があるかもしれません。
▼DiGのおすすめネット回線我が家では「NURO 光」を長らく使っています。
主要回線では上り速度が一番早いので、アップロード時間が短縮できます。
– NURO 光
あとストックフォトによってはサーバーへの負荷を避けるために、アップロードをFTP経由のみとしているところが幾つかあります。
その場合、フリーのFTPソフトを入手して設定する必要がありますので、FTPに関する最低限の知識も必要となります。
動画素材が投稿できるストックフォトサイト
おもなストックフォトサイトの中で動画素材の投稿が可能なサイトは以下の通りです。
一応自分は上記全サイトに作品登録していますが、サイトによって販売見込や販売期待単価にはけっこう差があります。
私DiGの印象だと、
ストック名 | 販売数 | 販売単価 |
---|---|---|
ShutterStock | ○ | ○ |
Adobe Stock | △ | ◎ |
GettyImages / iStock | ◎ | △ |
PIXTA | ○ | ◎ |
Dreamstime | × | – |
depositphotos | × | – |
↑こんな感じです。
自分の場合ですと、一番売れるのはGettyImages/iStockで、販売数としては頭一つ抜けている印象です。
ただ、定額制での販売がメインのため残念なことに単価は安く、写真やイラスト素材とそんなに大差がない印象です。
逆にAdobe Stockなどは、今のところ販売機会が少なめですが、売れた時の単価はかなり高めです。
下の2サイトに関しては、今のところほぼ売れていないので、販売単価のデータに関しては評価を保留にしておきました。
これから始めたいと思っている方は、基本的には上の4サイトだけ登録でいいと思います。
今後、販売機会の上昇と反比例して単価は徐々に下がっていくことが予想されます。
とはいえ、静止画素材よりは高単価であることは変わりありません。
動画素材の基本フォーマット
動画素材をストックサイトに投稿するためには、あらかじめストックサイト側で決められた要件を満たす必要があります。
必要な基本フォーマットは以下の通りです。
- ファイル形式
- コーデック
- ファイルサイズ
- 動画の長さ(秒数)
- フレームレート
- 解像度(サイズ)
各サイトによって若干差異がある項目もありますが、手間を考えると全サイトに共通するフォーマットで作成しておいたほうが後々面倒にならずに済むと思います。
1ファイル形式
動画素材のファイル形式は種類がたくさんあり、サイトによって対応形式の違いもありますが、全サイト共通フォーマットでかつ扱いやすさも考えると、一番お勧めはMP4形式です。
制作する内容によっては、MOV形式もありですが、MOV形式非対応のストックフォトも幾つかあります。
2つのファイル形式は対応コーデックの違いから、それぞれ以下のような特徴があります。
特徴 | MOV形式 | MP4形式 |
---|---|---|
ファイルサイズ | 重い | 軽い |
Windowsとの相性 | △ | ○ |
背景透過 | ○ | × |
MOV形式はAppleの動画再生ソフトQuicktime標準の動画形式のため、Macとの相性がとても良いです。
その反面、Windowsとの相性が良くないため、うまく再生できない場合などもあります。
MP4はMOVから派生したファイル形式ですが、Windowsとの互換性も問題ないので、一般的に広く使われているファイル形式です。
圧縮率が高く、ファイルサイズが軽量でアップロード負荷も少ないことから、最近はMP4形式が主流となっています。
ですが軽量の反面、アルファチャンネル(背景透過)が使えるコーデックに対応していないため、背景を透明にした作品を投稿したい場合には、MOV形式を選択する必要があります。
▼MP4で背景透過素材を投稿したい場合MP4は軽量で扱いやすいですが、アルファチャンネルには対応していません。
その欠点を回避する方法としてよく使われるのがクロマキー合成という方法です。
背景を特定の単色であらかじめ塗りつぶしておくことで、編集ソフト側でその色を透明に置換処理しアルファチャンネルと同等の透過効果を得ることができます。
一般的に背景色としてグリーンやブルー(グリーンバック・ブルーバック)が多く使われますが、特に指定の色があるわけではありません。
コンテンツ内に類似色があると、その色も一緒に抜けてしまうため、コンテンツ部分の補色となる色で塗りつぶすのが望ましいです。
2コーデック
動画におけるコーデックとは、簡単に言うと圧縮の形式を指します。
動画はファイルサイズが大きいため、特定のコーデックに沿って圧縮され、(例えばMP4形式なら)MP4という箱に音声ファイルなどと一緒に保存されるイメージです。
そのため、同じMP4だとしてもコーデックの違いで動画再生ができない場合などもあります。
コーデックには様々な形式がありますが、高画質・高圧縮が可能なH.264と言うコーデック形式が一番主流となっています。
特別なことがない限り、H.264を選択しておけば間違いはないと思います。
ただし、H.264はアルファチャンネルに対応していないため、背景を透過させたい場合には、別のコーデックを選択する必要があります。
アルファチャンネルに対応しているコーデックは上記のようにいくつかありますが、全てのストックサイトで対応しているのは、現状Apple Animation (RLE)のみとなっています。
但し、Apple Animation (RLE)形式は、Appleがすでにサポートを終了した古い形式となっています。
そのため、新しいMacなどでは再生ができない場合があるので、注意が必要です。
そのため1回で全てのサイトに対応するためには、Apple Animation (RLE)を選択するしかないのが現状です。
3ファイルサイズ
ファイルサイズは全てのサイトで概ね4GB以内となっています。
ファイルサイズが大きくなるとアップロードがとても大変になるので、適度なファイルサイズに納めることをお勧めします。
特にアルファチャンネル(背景透過)を含むMOV形式の場合、あっという間に数GBのファイルサイズになってしまうので注意が必要です。
4動画の長さ
動画の長さ(秒数)は、全てのサイトで概ね5〜60秒の範囲と規定されています。
この範囲に収まるように動画の長さを編集してください。
5フレームレート
フレームレートとは、動画の1秒が何コマで構成されているかを示す単位のことです。
fps(frames per second)という単位で表現されます。
つまり30fpsだとすると、1秒を30コマ、すなわち30枚の画像で表現するというイメージです。
映像の場合は撮影機材等で設定、イラストの場合は作成するソフトで設定する必要があります。
サイトによって若干の差異がありますが、
このいずれかのフレームレートであれば、全てのサイトに対応可能です。
6解像度
解像度は平たく言うと動画素材の縦横のサイズのことです。
これもサイトによって結構違いがあるのですが、共通するサイズを洗い出していくと
- 4K (4096×2160 , 3840×2160)
- フルHD (1920×1080)
- HD (1280×720)
上記のいずれかのサイズで作成しておくと、後々面倒にならないかと思います。
今後、5G時代に高解像度動画が主流となってくることを考えると、理想は4K、少なくともフルHDサイズ以上で投稿することをお勧めします。
高解像度になればなるほど販売単価も上がるので、その面でもできるだけ高解像度で投稿するのが望ましいです。
また基本的に動画素材は、正方形や縦長の素材は受け付けられず、TV画面のような横長のサイズで制作する必要があります。
またストックフォトの動画素材には、音声は基本的に含むことができません。
ということで、おすすめのフォーマットを再度まとめると、
▼おすすめのフォーマット一覧
- MP4形式(コーデック/H.264)
※アルファチャンネルを含む場合はMOV形式(コーデック/Animation) - 4K (4096×2160 または 3840×2160)
- 5〜60秒 (4GB以内)
- 30fps
こんな感じにしてくおくと、全てのストックフォトに対応可能な素材が作成できると思います。
動画素材を作れるおすすめのソフト
動画素材を作成できるソフトは無料から有料まで様々ありますが、やはり需要の高い動画素材を作りたい場合には有料のソフトをお勧めします。
映像編集であればAdobe Premiere Proなどが人気がありますが、アニメーション素材を作りたい場合には、Adobe After Effects または Adobe Animateがお勧めです。
– Adobe After Effects
– Adobe Animate
この2種類は、ともにアニメーションを作成可能ですが、以下のような違いがあります。
特徴 | Adobe After Effects |
Adobe Animate |
---|---|---|
エフェクト・機能 | 多い | 少なめ |
使いやすさ | △ | ○ |
ソフトの重さ | やや重い | 軽量 |
参考資料 | 多い | 少ない |
After Effectsは、エフェクトやフィルターが豊富に用意されていて、グラフィカルで派手なアニメーションを作ることが可能です。
高機能である反面、制作画面が複雑でわかりづらい部分もあり、操作に慣れるまではちょっと大変かもしれません。
また、Animateと比べると高スペックのPCが必要となります。
▼After effectsを一から学ぶならAfter Effectsは人気ソフトなので、参考書籍も比較的たくさん販売されてます。
– After Effects関連書籍の検索結果 (Amazon)
あと個人的におすすめしたいのがUdemyでのオンライン学習です
(自分もまず↓こちらで基礎を学びました)。
– 現役クリエイターが教える!After Effects モーショングラフィックス「超」入門
Udemyは定期的にセールをするので、セール時期を逃さないようにしましょう。
Animateは、派手なアニメーション作成には向いていませんが、平面的な2Dアニメーションの作成には十分な機能が用意されています。
また、比較的軽量に動作し、制作画面もAfter Effectsよりはとっつきやすい印象です。
チュートリアルが充実しているので、基本操作はチュートリアルで十分に学ぶことができますが、参考書籍などが少なく、何か調べたい時にはちょっと不便を感じます。
徐々に動画の扱いに慣れてきたら、After effectsで高度な素材作成にも挑戦してみましょう。
▼実は昔は大人気だったAnimateAnimateは、以前はAdobe flashとしてWEB制作の現場でとても重用されていたソフトですが、HTML5の普及や脆弱性の問題などもあり、すっかり影が薄くなってしまいました。
ですが、
・ 一通りの描画ツールがプリセットされていて、Animate単体でもアニメーション制作が可能
・ Javascriptベースのスクリプト言語(アクションスクリプト)によるインタラクティブなコンテンツ制作が可能
など、実は単純なアニメーション作成ソフトを超えた機能を持っています。
簡単な2Dゲームとかなら、これ一本で作れたりします。
この2つのソフトは異なる長所を持っているので、慣れてきたらこの2ソフトをうまく連携させて使うのがおすすめです。
例えば、2Dアニメーション部分をAnimateで作成し、それをAfter Effectsに持っていってエフェクトをかけるというような使い方が可能です。
▼個別に購入よりコンプリートプランがおすすめIllustratorやPhotoshopなど、他のAdobeソフトも組み合わせて使うことを考えると、個別に購入するより、全部入りのコンプリートプランを選択するのが、コスト的にも一番おすすめです。
– Adobe Creative Cloudコンプリートプラン
まとめ
以上本日は、アニメーション素材の最初のステップとして、基本的なフォーマットやストックサービスの対応状況などについてまとめてみました。
一見とっつきにくい動画素材作成ですが、要は慣れです。まずは恐れずに触ってみることをお勧めします。
普段ベクター素材を投稿している方は、その素材を再活用することで、色々なアニメーションが作れると思いますので、まずはそこから初めてみることをおすすめします。
高単価の売上があなたのストックフォト収入を強力に押し上げてくれると思います。
ではでは。
こんにちは!いつも拝見しています。私もフォトストックをしています(約3年)。(私もフォトストックのブログを書いているのでもしかしたら読まれたことがあるかもしれません)。本業は全く別分野なのですが、フォトストックを始めてから、フォトショップ、illustratorを独学で学んで投稿をしています。(今は3Dソフトのblenderを学んでいますが、前者二つと比べてすごく難しいです。)アニメーションもいつかはチャレンジしてみたいので、この記事はとても参考になりました!まずは書籍をみてみたいと思います。(今はblenderで手一杯なので無理なのですが来年Udemyの講座も受けてみようかと思います)。またアニメーションについての記事楽しみにしています!
コメントありがとうございます! 独学で3Dソフトまで学ばれるとは意欲が素晴らしいですね。
自分も見習いたいです。
最近記事の更新ができていないのですが、落ち着いたらまた新しい記事を書きたいと思いますので、読んでいただけたら嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
はじめまして。ストックイラストを始めてまだ2週間目の初心者です。
別のブログやYouTubeなどで情報発信をされている方々がストックイラストは飽和していて稼ぎにくいということをお話されている方が自分の目には触れる機会が多く、少し不安な気持ちもあり色々調べていたらDiGさんの記事に辿り着きました。
記事を拝見させて頂き、自分はベクターで静止画の素材を作成しているのでいつかAnimateを使った簡単な動画素材にも挑戦してみたいと思いました。
またAnimateやAfter Effectsの基本的な使い方なども楽しみにしています!
その際DiGさんの視点で初心者向きに5〜10秒ほどの短い動画を作成するのであればどんなテーマが良いかなどご教授頂けると大変有り難いです。
また過去のブログ記事も拝見させて頂きたいと思います。
今後ともよろしくお願い致します。
コメントありがとうございます。
そうですね、ストック黎明期から続けられている方からすれば、おそらくレッドオーシャン化しているように感じられるとは思います。
自分は始めてから五年くらい経ちましたが、(Shutterstockの改悪など変化は色々ありましたが)その間で言えば環境が特別悪くなったようには感じていません。
ただ今後どういった変化が起こるかは予想できませんので、複数ストックサイトへの登録や素材の多様化、別副業へのコミットなど、個々人でリスクヘッジをしつつ続けていくのが望ましいとは思います。
今後ともよろしくお願いいたします!